デアゴスティーニ安土城 「築城つれづれ」

風に吹かれて 〜こころのおもむくままに・・・
<< April 2018 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>
LINKS
あしあと
あしあとテスト
PROFILE
SEARCH
<< 「阪神淡路大震災」のこと(当日その3中央区) | main | 「阪神淡路大震災」のこと(その5)ガレキの街を抜けて・・ >>
「阪神淡路大震災」のこと(その4)出社

「出社」震災3日目

当時勤めていた会社は神戸市東灘区魚崎というところで、三宮と西宮の中間ぐらいに位置しまさに烈震の中心部でした。
震災後最初の出勤だったにもかかわらず、いまその道中がどういうものだったのかはほとんど覚えていません。
多分、あとからあとからこれでもかというほど衝撃的な現実を見せつけられたからかも知れません。

どうにかこうにか会社にたどり着いたのは昼前だったと思います。
幸い社屋は壁面のひび割れ程度で致命的な被害はうけていませんでした。
会社の駐車場を隔てそのすぐ前に建っていた文化住宅は跡形も無く全壊、
そのすぐ向こうの電機会社は倒壊寸前(下の写真)でした。
ある程度の予測はしていたものの、やはり衝撃でした。

     会社から電柱2本分くらいしか離れていない場所です
   私も時々このようにして腰をかがめて通っていました
   (この写真は新聞社が出した震災特集号の転写です)
2階の事務所に入ると薄明りの中、社長、専務はじめ数人の社員が石油ストーブを囲んでいました。
私たちを見ると口々に「ごくろうさん!」と声を掛けてくれ嬉しかった事を憶えています。
2階の室内は前日までにある程度まで片づけて置いたとのことで、さほどのことはありませんでしたが、1階の現場では何十トンもある機械がすべて動き回っていて工具類が散乱、
3階の現場も同様であらゆるものが落下し散乱していて「もうどこから手を付けていいものやら・・」といったありさまでした。
当時、私が管理していた2万枚以上あるフィルムの棚もほとんど倒れていてそれは惨憺たるものでした。
ただ4階の食堂は基本机とイスだけでしたのですぐ整理が出来たらしく、
近所の人たちの避難所に充てられていました。
(その日のことはこれぐらいしか思い出せません)。


「通勤」その後
JR、阪神、阪急、山陽、神戸電鉄、神戸高速すべてがストップしていましたので、春ごろまでは朝5時起き、途中比較的近くに住んでいた仲間3人を拾っての通勤でした。
市内への乗り入れは自粛して欲しいとのお達しでしたが、遠方の我々にはこれより他に手段がなかったのです。

最初の何日間かは神戸市の北部六甲山の裏から六甲山を貫いて神戸の中心部へ抜ける「新神戸トンネル」を通って通勤していたのですが、これがとにかく想像を絶する大渋滞で会社に着くのが昼前といった状態でした。
トンネル内は埃っぽく、いつもサイレンの音が響き渡っていました。
でも不思議な事にその車の姿を見かけたことはほとんどありませんでした。
多分身動き取れない状態だったのでしょう。
会社に着いてすることといえば、薄暗くて冷え切った室内を3〜4時間片付けるだけです。
そして少し早めに退社してまた渋滞の中に飛び込むのです。これを数日続けました。

何日間かはこのルートで通勤していましたが、あまりにも酷い状況でしたので、その後六甲山越えで行く事にしました。
1,000m足らずの山なのですが、ここからは神戸の街並みや港が眼下に手に取るように見え、遠く大阪、堺方面まで見渡せる本来なら景勝地なのですがこの時期、車を降りて眺めた記憶はありません、多分そんな余裕など無かったのでしょう。
帰りも逆ルートの山越えです、
六甲山裏を下りきったあたりに数軒のラブホテルがあり夜になるとテレビ局の車両がその駐車場を占領していました。
鏡張りのまわるベッドの元でどんな会話がなされていたのでしょう、その横を通るたびにその事を笑い合いながら通り抜けていました。
(結局数日後、この新神戸トンネルは一般車両乗り入れ禁止になりました。救援物資と救急、消防の専用ルートに充てられたのです)。

「通勤」に関してはこんなところです。
ちなみにすべての交通機関が完全復旧するまでには半年近くかかったと思います。

この写真、震災から数日が経ったころ、
「会社周辺も含めた被害状況を記録しておいて欲しい」
という会社からの要請で写した中の1枚です。
2階の事務所の窓から標準レンズで撮りました。

[震災と写真について]
余談になりますが・・・
昔から写真が好きで、趣味でよく撮っていましたし、車にはいつも一眼レフを載せていました。(子供を撮るのが特に好きでした)。
でも写真の真髄は「報道写真」と「記念写真」それ以外は幾ら理屈を付けても所詮遊び、と考えていました。
でも震災の時期は一度もカメラを手にしませんでした。
震災当日からその後の数カ月、それこそ街中に私の望んでいた被写体であふれかえっていたのですが、どうしてもその気になれませんでした。
このこと、今でも「これでよかったのだ」と思っています。
                 
  このあと深くこころに刻まれている光景などを
     「日」を定めずに書いてゆきたいと思っています。
           

| imajin | 「大震災」あれから15年 | comments(9) | trackbacks(0) | - |
うりざね (2010/01/18 7:15 AM)
おはよう御座居ます、うりざねです。

大変貴重でリアルな体験談、此処まで一気に読ませて頂きました。
m(_ _)m
そうですか、あの日の現地周辺はそんな状況だったんですか。
実際にその場に立ったらかなりの衝撃でしょうね。
京都では震度5くらいでしたが、それでも生まれて以来そんな地震なんて経験無かったので、今でも軽いトラウマに成ってるくらいですし・・・朝8時半くらいになってようやく見た現地映像(倒れた阪神高速)の衝撃も忘れられません。

それまでの関西圏って、マスコミも保険屋も地震には縁が無いってノリだったのに、あの日以来全く変わってしまいました。
願わくばもう2度とあんな経験はしない様に祈るばかりです。
imajin (2010/01/18 8:23 PM)
こんばんわ うりざねさん
読んでいただけたんですね 
ほんとうにありがとうございます

今まで色んな人たちに自分の体験を話してはおりましたが、いつか形にして残したいと思っていました
震災の日の少し前に「そうだ!この機会に・・」
と思い立ち、書きはじめました
小さくまとめあげようかとも思いましたが、せっかくブログをやっていることだし、どうせなら、長文になっても、思いのすべてを全部書きつくしてしまおうと決め、こうして書いています

見て下さる方がいて、本当にうれしいです
本当にありがとうございます
むらた (2010/01/18 11:04 PM)
もう15年なんですよね…。
jinさんは、車でつぶさに見てきたんですね。

私は大学生でしたが、当時、垂水の家に兄と2人だけでいて、私は自分の本棚の本に埋もれて全く動けない状態でした(^^;)
そんながあっても、未だに自分の部屋には本がてんこもりです。学ばんと〜〜。
母が、鹿児島に里帰りしていて、タンスに潰されずにすみました。いたら、大けがですまなかったかも。
こうやって無事でいるのは、本当にありがたい事です。
亡くなった方の事を思うと、やりきれない気持ちです。

水や食料がスーパーに全くないし、車はどこもすごい渋滞で(通れる道が少ないから)
兄が250ccのバイクで、三木まで買い出しに行ってたんですよ。



恥ずかしながら追記:半分放置気味のブログありますが、良かったらご覧くださーい(爆)
imajin (2010/01/19 8:47 PM)
おーひさしぶり
読んでいただいたんですね
ほんとうにありがとう

ブログ是非見させてもらいますね
この間アバター観てきましたよ
「フゥー」は観に行ってません
「震災のこと」はあと少し頑張って書いてゆきます
安土城を築城する老夫婦 (2010/01/20 10:08 AM)
震災のお話聞かせて頂き改めて思い出します。我がブログでも書きましたが、その場へ行くと何も見えなかったそうです、主人は私の姉のことだけ考えて進んだそうです、今になってやっと神戸に出かけるようになりましたが、震災後いっさい行きませんでした、気持ちの整理がつかなかったんだと思います。
imajin (2010/01/20 8:39 PM)
こんばんわご夫婦さん

>震災のお話聞かせて頂き改めて思い出します。<
いやな事を思い出させてしまって申し訳ありません
でもどうしても書いておきたかったのです

>震災後いっさい行きませんでした、気持ちの整理がつかなかったんだと思います。<
お気持ちよく分かります、今回の震災ブログ、自分の気持ちを整理する意味もあります

すみません、もう少し書かせて下さいね
(2010/02/27 2:08 AM)
初めて安土城の工事現場を見た時は、途中で諦めるやろ・・・って思ってました。築城つれづれをお気に入りに登録したのだ時々見させてもらいます。それでは又。
imajin (2010/02/27 7:49 PM)
どなたか存じませんが
ご覧頂いてありがとうございます

>途中で諦める・・<
模型作りは初めてで、上級者の方々の様に色々な方法を知らない分かえってよかったのかもしれません
テンションが下がる事もありますが、やめてしまおうとは一度も思いませんでした
それなりに完成させますよ〜

>お気に入りに登録・・<
ありがとうございます、本当にうれしいです
思いつくままなんでもありの「ごった煮のブログ」ですがよろしくお願いします 
(2010/02/28 2:30 AM)
ジンさん工事現場を見に行ったのは僕ですよ。いつもカラオケ一緒に行ってるじゃないですか。(笑)









url: http://imajin-castle.jugem.jp/trackback/100